
社会的信用の厚いハイテク関連会社数社のコンサルティングをおこなってきました。
こういう会社の社員はいわゆる優秀なエリート集団で、競争志向が強く、知的能力を重視する企業文化が息づいています。
大きな目標をあげて多額の資金を投資するため、行動には大きなリスクが伴います。
概して、こうした企業には批判的なものの考え方が蔓延しています。
自分で行動を起こすよりも他人を批判するほうが安心できるので、問題解決に向けて行動を起こすようなことはせず、他人の行動を批判して安全地帯に逃げ込むのです。
ひどくなると、まったく行動しないで、フルタイムで人の批判ばかりすることを自分の職務にしているような社員が出てきます。
たしかに批判は必要だが、この手の企業風土は組織の機能を麻痺させます。その根底にあるのは不安感です。
リスクを受けて立とうという気概のある人は、実際に仕事を失いかねないようなリスクにも打って出ます。
そうしてリスクを冒して失敗をしたとなると、たとえそれが理にかなった行動であったとしても、会社全体でその社員を血祭りにあげます。その様子を見た他の社員たちはおびえて消極的になり、行動を控えるようになります。
しかしこのような企業文化の中でも、行動を起こすことでキャリアは必ず良いほうに向きます。
今後の仕事にひびくようなミスをしたとしても、つねに行動し続けることで、やがては前進できるのです。
何も行動しないのは、すでに決まっている運命をただ先延ばしにしているにすぎません。
じっと目の前に広がる不穏な景色を眺めていても、不安は大きくなるばかりで、ますます最初の一歩が踏み出せなくなります。
どのような不安でも、後退あるいは停滞という状態を引き起こします。
しかし、前に向かって行動していれば、後退も停滞も起こりえません。
行動は不安を解消してくれる特効薬なのです。
成功した人がいつも「運がいい」キャリアの持ち主に見えるのはそのためです。
彼らは、自分の才能を遂行するために熱心に行動しています。
たとえ失敗したとしても、そういう人たちは幸運です。
本来、人間にも動物的な鋭い本能が備わっています。
ヒトの遺伝子には、人間社会で生き延びていくための方法が組み込まれています。
ビジネス社会での生き残り戦争といえども、やはり同じく人間同士が互いに作用し合っている世界です。
参戦者たちが装備しているものはあなたもすでに持っています。
それを活かして伸ばしていくのはあなた次第です。
⭐️ 今後の仕事にひびくようなミスをしたとしても、動き続けること。