情報場をコントロールしよう 「オーダー変更瞑想」

解説

私のオフィスの近くに、よく食事をする飲食店Aがあります。

そのお店は、メニューを見ればパスタやピザがあったり、ワインが数種類あったりするので、イタリアンレストランっぽいお店です。

でも、実際にはカフェとして営業しているし、やってくるお客さんもカフェとして利用している人ばかりです。

その証拠に、お客さんは店に入るなり、自分で勝手に空いている席を探して座ります。

もし仮にイタリアンレストランとして認識しているなら、きっとスタッフが席に案内してくれるまで入口で待つはずです。

つまり、日本人のお客さんにとって、飲食店Aは「カフェ」として存在しているのです。

ところが、アメリカからやってきた数人の友人と飲食店Aに行ったときのことです。

彼らはお店に入っても、入口に立ったまま、席につこうとしません。「どうして席につかないの?」と私が聞くと、こう言い返してきました。

「ここはレストランだよね。レストランならば、ホールスタッフが席に案内してくれるはずでしょ?スタッフがなかなか来ないから、待っているだけだよ」

つまり、飲食店Aは、アメリカの友人たちにとっては、「イタリアンレストラン」として存在していたのです。

飲食店Aは、ある日突然「カフェ」から「イタリアンレストラン」に変わってしまったのです。

といっても、内装やメニュー、スタッフの接客スタイルなどは何も変わっていません。お店は以前のままです。

では、いったい何が変わったのでしょうか?飲食店Aを、なぜ日本人はカフェだと認識し、アメリカの友人たちはイタリアンレストランだと認識したのでしょうか?

実はこの答えに、物理空間を自由自在に変えるための秘密が隠されています。

物理空間を直接的に変えるのは大変です。カフェだった空間をイタリアンレストランにするためには、新しいメニューを考案したり、インテリアを改装したり、スタッフのトレーニングをしたり、やらなければならないことはたくさんあります。

ところが、情報空間から働きかければ、カフェはあっという間にイタリアンレストランに変わります。

飲食店Aは、いうなればただの空間です。その空間を人々がどのように認識するかによって、空間の存在が決まるのです。

あなたの認識では、カフェはどのような空間ですか?イタリアンレストランはどのような空間ですか?

それぞれ三つぐらい考えてみてください。……思いつきましたか。 それがあなたにとっての「カフェの情報場」「イタリアンレストランの情報場」です。

あなたが考えたのと同じように、多くの日本人の認識には、「カフェはこういうところ」という情報場と、「イタリアンレストランはこういうところ」という情報場が、それぞれ存在しています。

わかりやすいように、記号を使って説明しましょう。

日本人の認識には、カフェはa、b、cという条件を満たしている空間 イタリアンレストランはx、y、zという条件を満たしている空間という情報場があるとします。

それぞれの情報場は、ほとんどの日本人に共有されているため、日本人にとっての常識となり、ただの空間である飲食店Aに入った日本人は、

「a、b、cを満たしているから、飲食店Aはカフェだ」「x、y、zを満たしているから、飲食店Aはイタリアンレストランだ」と瞬時に認識します。

こうして飲食店Aはカフェ(もしくはイタリアンレストラン)として物理場に現れるのです。

飲食店Aがカフェであるかイタリアンレストランであるかは、物理場が備えている機能ではなく、日本人が共有する情報によって決まるのです。

では、仮に飲食店Aがa、b、cを満たしており、「カフェ」として存在していたとします。

この飲食店Aを、イタリアンレストランに変えるにはどうすればいいでしょうか。

答えは簡単です。

情報場の因果関係を変えてしまえばいいのです。自分が認識している情報場の因果関係を書き変えて、カフェとはx、y、zという条件を満たしている空間、レストランとはa、b、cという条件を満たしている空間、とすれば、a、b、cを満たし飲食店Aは「イタリアンレストラン」として存在することになります。

実際はそれほど単純ではありませんが、仕組みはこういうことです。

自分がもっている情報場によって、物理場が定められています。

自分の情報場が書き変えられれば、自分や世界の認識が変わり、認識が変わることで自分や世界の物理空間におけるあり方も変わります。

情報場の因果関係が、物理場を作り上げているのです。

スコトーマをはずそう 「写真縁起瞑想」

解説

この「写真縁起瞑想」も、あなたやこの世界を生み出している縁起(因果関係)を正しく見るための瞑想法です。

みなさんの身の回りには、とてもたくさんのものが存在しています。

しかし、みなさんは日ごろ、自分が重要だと思っているもの、興味があるもの、深い関わりがあると思っているものしか見ていません。

そのことはスコトーマの原理で説明できます。スコトーマになっているもの(あなたの脳が重要だと思っていないもの)は認識できていません。

スコトーマの原因となっているのは、あなた自身の過去の記憶、テレビや新聞などのメディアによる洗脳、親や教師による洗脳などです。

ワーク

①背景を広めに入れて、誰かにあなたの写真を撮ってもらう。場所はどこでもいいが、できるだけまわりにいろいろなものがあったほうがいい。

②写真をプリントアウトして、自分とまわりのものとを線でつなぎ、因果関係を書き込んでいく。因果関係は、あまり難しく考えず、思いつきでかまわない。

この「写真縁起瞑想」をやると、自分の身の回りのいろいろなものが認識できる(見える)ようになり、自分や世界が立体的に広がっていきます。

そして、それまでの自分がいかに限られたものしか見ていなかったか、平面的にしか世の中を見ていなかったかが理解できます。

同じ物理空間に存在するということは、情報空間で強い因果が働いているものなのです。

すべてのものの関係を見よう「因果関係瞑想」

解説

この世界はすべて「双方向の因果関係」です。

たとえば「円」をイメージしてください。

円の中心には必ず「点」があります。点の定義は、円の中心であり、円が存在してはじめて点を定義できます。

この場合、円が「因(原因)」で、点は「果(結果)」です。

次に円を描くときを考えてください。

円を描くとき、コンパスを使います。コンパスは中心となる場所(点)に針をおいて、ぐるりと円を描きます。

つまり、点があるから円が描けるのです。この場合、中心となる点があるおかげで円が存在できるので、点が「因(原因)」で、円は「果(結果)」です。

先ほどと因果関係が逆転してしまいました。

さて、ここで一つの疑問がわきあがってきます。

「円が先にあって、その中心として点が存在するのか」

「点が先にあって、その点の周りに等距離で線を引くために円が存在するのか」

もっと単純に言えば、「円のおかげで点があるのか」「点のおかげで円があるのか」

実はどちらの考え方も正しいのです。

この世界のすべての事象は、つねにほかの事象と「双方向的」に関わり合って存在しています。

「AがあるからBがある」という因果関係が成り立てば、「BがあるからAがある」という因果関係も成り立つわけです。

この双方向の関係性をしっかりと認識することも、「正しく見る」ことの一つです。

このワークではいつもの因果関係をひっくり返して見ることで、双方向の関係性を認識するトレーニングを行います。

ワーク

あなたの目の前に、テーブルの上に乗っているコップがあるとします。

この「テーブル」と「コップ」の因果関係を考えてください。

テーブルはコップにとってどんな存在でしょう。また、コップはテーブルにとってどんな存在でしょう。

テーブルはコップにとって上に乗るもの。テーブルがあるおかげでコップはコップとしてあなたの目の前に存在することができます。

今度は逆を見てみましょう。

コップはテーブルにとって上に乗せるもの。

コップが乗っているおかげでテーブルは、作業台や足場としてではなく、テーブルとして存在できているのです。

このように因果関係をひっくり返して見ることを、身の回りのものに対してやってみてください。

たとえば、

  • 仕事机の上にある「パソコン」と「書類」の因果関係 答:パソコンは書類にとって、文書の中身を作成するもの。 書類はパソコンにとって、作成した文書を紙に印字するもの。
  • 食卓の「皿」と「フォーク」の因果関係
  • 公園にいる「犬」と「子供たち」の因果関係

など、何でもいいのです。

このように因果関係をひっくり返して見ることで、普段とは違う角度から身の回りのものを見ることができるようになり、身の回りのものの今まで見えていなかった存在意義や価値を見出すことができ、その結果、世界の見え方が変わってくることを実感できます。

抽象度を上げた視点で見よう 「統合瞑想」

解説

因果関係を逆転して見ることで、認識の抽象度はかなり上がっていますが、さらに上げる方法があります。

それは「AとBの両方を統合する因果を見ること」です。

先ほどのコップとテーブルの例でいえば、「因果関係瞑想」によって、「コップはテーブルの上に乗っかっている」「テーブルはコップを下から支えている」という因果関係が見えました。

このように見ることで、抽象度はすでに大きく上がっています。

しかし、コップとテーブルの両方を統合する因果関係があります。

それはたとえば、「コップもテーブルも同時に地球の引力に引っ張られている」「だから、コップはテーブルの上に乗り、テーブルはコップを支える、という関係が成立している」ということです。

コップとテーブルを統合する因果を見ようとすることで、おのずと一つ上の抽象度、この場合は「地球の引力」という高い視点の因果関係を見ることができるのです。

また時間因果の例でいえば、「時間因果は過去から現在、未来へと流れている」という見かたと「時間因果は未来から現在、過去へと流れている」という見かたがあります。

これらを統合する因果関係を見ようとすれば、「双方向に流れているということは、そもそも時間は流れていないのと同じである。因果関係は『過去→現在→未来』『未来→現在→過去』のどちらの方向にも自由につなげることができる」と一つ上の抽象度、この場合は「時間は流れていない」という高い視点の関係性を見ることができます。

あなたも「あなた」という情報場の写像

自分を定義するものは、名前、家族関係、出身地や現在住んでいる場所、通っている学校や会社、職種、趣味、特技、性格など、さまざまな要素があるはずです。

「私の名前は、山田太郎です」 「私には両親と兄・姉がいます」「私は○○大学出身です」 「私は△△銀行に勤めています」 「私は渋谷区に住んでいます」 「私はジョギングが趣味です」 「私はお酒が苦手です」 「私は明るくポジティブな性格です」などでしょうか。

これらの定義はすべて、「自分」と「自分以外の存在(まわりの人、組織、物体、事象など)」との関係性を述べているだけです。

あなたの心が、まわりの世界との関係性のなかで「これが私」と認識している情報が、「あなたという情報場」を形成し、その情報場に臨場感をもつことが、物理空間であなたという人間を生み出しています。

つまり、あなたという人間の存在を正しく見ると、あなたも情報の因果関係によって物理空間に現れた「一つの写像」であることがわかります。

瞑想によって自分や世界を自由自在にコントロールするとは、物理的存在としての自分や世界を直接的に変えることではありません。

まずは情報空間の場の因果関係に働きかけてコントロールすることで、結果として物理空間にも大きな影響を及ぼすことです。

「正しく見る」とは、前頭前野で情報処理をすること

情報場の因果関係をコントロールするための第一歩は「正しく見る」ことです。

情報空間でどのような情報場が形成され、それぞれがどのような関係性で結ばれ、その結果、物理空間にどのような影響を与えているか。

情報空間の場の因果関係を正しく見ることが大切です。

私たちが正しく見ることができないのは、「自我」が邪魔しているからです。

これは機能脳科学の見地から説明すると、海馬と扁桃体が情報をやりとりするときに前頭前野がきちんと介入できていないということです。

扁桃体はもっぱら生体や種の保存にとって重要かどうかという観点で情報の振り分けを行います。

その指標は「恐怖と愛着」。 つまり、情動(煩悩といってもいいでしょう)によって情報を取捨します。

つまり、私たちは、自分の感情によってスコトーマを生じさせてしまうため「正しく見る」ことがなかなかできないのです。

一方、前頭前野は、抽象度の高い思考を司っています。

海馬と扁桃体のやりとりに、前頭前野が介入すると、抽象度の高い思考によって、感情を制御することができるのです。

仏教も正しく見ることを重視する

仏教でも「正しく見る」ことはとても重視され、「正しく見る」能力をトレーニングするさまざまな瞑想法が開発されています。

上座部仏教では、サマタ瞑想とヴィパッサナー瞑想という二つの瞑想があります。サマタとはサンスクリット語で「止=煩悩を制御し、心を落ち着けること」を意味します。

ヴィパッサナーとはサンスクリット語で「観」を意味しますので、ヴィパッサナー瞑想は文字どおり「正しく見る瞑想」になります。

止観瞑想をすれば「煩悩を制御し、正しく見る」力をトレーニングすることができるのです。

人間は自我にとらわれている

人間の脳は「自分が重要だと思うもの」「認識したいと思うもの」しか認識しません。

重要ではないと判断したことは意識から抜け落ちてしまいます。

つまり、あなたが見ている自分や世界は、「あなたが見たいと思っている自分や世界に」に過ぎず、正確ではないのです。

過去の経験によって培われたフィルターを通して自分や世界を見ているため、実は眼前に広がっている可能性の地平を見ることができません。

見ることができなければ、当然自分の無限の可能性を行使することもできません。

仏教に「無明」という言葉があります。無明とは、人間が根本的にもっている無知のことであり、すべての迷いや苦しみも無明から生まれるとされます。

無明から抜け出し、無限の可能性を拓くためには、自我のスコトーマ(心理的盲点)を徹底的にはずせばいいのです。

抽象度

スコトーマをはずすためには、抽象度を上げたい高い視点から正しく見ることが必要です。

抽象度は「情報空間」における視点の高さのことを指します。

私たちが生きているこの世界は情報の世界です。

一人ひとりの脳や心に存在するさまざまな情報によってこの世界は形作られているからです。

人間は自らが獲得した情報を、自らの脳で処理して、事物や現象や世界を認識します。

つまり私たちにとってこの世界は、どこまでいっても情報だけで構築されている「情報空間」なのです。

この情報空間は、私たちが五感でキャッチした情報によって支えられています。

見たり、聞いたり、嗅いだり、触ったり、味わったりーそうした体験を通じて獲得した情報を脳が処理することによって、認識が生まれているのです。

この五感で体感できる世界のことを「物理空間」と呼びます。物理空間は、物理法則という秩序が働いている世界でもあります。

つまり、無限に広がる情報空間のなかで、一番下の抽象度に位置するのが物理空間です。

私たちは、抽象度が上がれば上がるほど(視点が高くなればなるほど)、スコトーマがはずれ、より広範な情報にアクセスできるようになり、いろいろなことを正しく見ることができるようになります。

なぜ情報を変えると、物理が変わるのかー物理空間と情報空間の関係

物理空間と情報空間の関係性において、これまでは物理空間のほうに情報がついていると考えられてきました。

たとえば、リンゴであればそのリンゴに「赤い皮」「かぐわしい匂い」「手で持てる大きさ」などなどの情報がついていると考えられてきました。

しかし、実際は逆です。

物理空間に情報が付加されているのではなく、情報空間にある「特定の情報場」の写像として、物理空間に物理的実体が存在しているのです。

つまり、私たちが現実に「ある」と思っているものはすべて「情報場の写像」に過ぎません。

「情報場」とは、情報空間における特定の座標を指す言葉です。 情報空間には、人間の認識の数だけ、無数に「情報場」が存在しています。

たとえば、人間に関する情報が集まっている場が「人間の情報場」 犬に関する情報が集まっている場が「犬の情報場」となります。

まず先に情報空間の因果関係があります。その因果関係によって生まれた特定の情報場が、その写像として、低い抽象度である物理空間に現れるのです。

先ほどの例でいえば、「人間の情報場」「犬の情報場」というそれぞれの情報場が、物理空間に物理的存在としての「人間」や「犬」を現出させているのです。

つまり、みなさんが見ているさまざまな事物は、もっと高い情報次元に広がって存在している情報的存在のごく一部、いうなれば足の裏に過ぎません。

目の前の物理世界を見ているだけでは広大な情報空間に広がる世界の姿をとらえることはできないのであり、もっと高い抽象次元の情報空間を認識してはじめて、世界のあり方を知ることができるのです。

足の裏(物理空間にあるごく一部)ではなく、体全体(情報空間に広がる姿)を認識することが、「正しく見る」ということです。

たとえ本心でなくても誰にでも感謝する

幸福感が倍増し、吉報が届く

無理矢理にでも感謝した者勝ち

人間の脳のメカニズムの中で、他の動物にはない特殊なものがあります。

それは人、物、出来事に対して「感謝」したときに、100パーセント安心し、自己防衛から解放され、手放しに「快」の状態になるというものです。

今日一日に、あるいは妻/夫やパートナーに、さらに人生そのものに感謝する。

何でもよいので感謝した者勝ちです。何も本心でなくてもよいのです。

例えば、意地の悪い上司がいたとしても無理矢理感謝します。 あの人がいるから奮起して頑張れるのだ、と思うのです。そうすると、実際その上司のよい部分が見えてくるものです。

これらは自分の一方的な感謝にすぎませんが、相手も自分に感謝してくれたとき、幸福感は2倍にも3倍にもなります

それが仕事上の取引先であったり、職場の仲間であったりすれば、仕事もうまくいき、大きなお金を生む可能性が広がります。

さらに2人から3人、4人と感謝のネットワークが構築されれば、自分では与り知らぬところから、思わぬ吉報が舞い込んでくるでしょう。

人にいちいち報告する

お金の浪費が防げる

叱り役を見つけたら、目標を公表する

何かを目標にして頑張っていても、うまくいかないというときはあります。

ダイエットのためにジョギングを続けていても、今日くらいはいいやと一日さぼると、次の日、その次の日とさぼりグセが出てくる。

そんなときに、「せっかく体が絞れてきたのに…。ダメだよやめちゃ」と叱ってくれる人がいたら、また明日から走れるかもしれません。

しかし、ジョギングをしていることを誰にも言っていなければ、叱られることはありません。

目標を達成したいのであれば、それを叱って励ましてくれそうな人物に公表しておく必要があります

もしその様な人が周りにいなければ、過去に自分を叱ってくれた人をイメージします。

こんなことをあの人が知ったら、烈火の如く怒られるに違いない。

そう思うだけで、背筋が伸びます。

浪費が続いているようなときも同じです。

ついつい遊びにお金をつぎ込んでしまいそうなとき、心の中の恐い師匠を思い出すだけで、財布の紐を締め直すことができるでしょう。

ライバルを設定する

さらなる高みを目指せる

ノートにライバルの名前を書いて写真を貼る

何か大きなことを達成するためには、まず長期目標を設定します。

ところが、例えば売上成績トップに一度もなったことがないのにそうなりたがっても、達成した姿をイメージすることができません。

そこで代わりに設定するのが「長期ライバル」です。例えば自分の周りに売上トップの人間がいたら、その人をライバルにしてしまうのです。

ただ心に思うだけでは弱いので、ノートを利用しましょう。

まずページの一番上に長期ライバルの名前を書き、その人の写真かイラストを置きます。

そしてその人が普段よく言っていることや、座右の銘などから選び、その人からの応援メッセージを創作。

これでライバルの存在がリアルになります。

気をつけなければならないのは、身近にいる尊敬、憧れの存在というのは、「追い越してはいけない人」という気持ちが起きがちです。

そう思える人は選ばないことです。

あくまで追いつき、追い越してやるという、ライバル心がむき出しになるような存在が適当です

その人を越えたとき、あなたは自動的に目標を達成しているでしょう。

失敗しても決して反省で終わらない

危機管理が最善を求める行動につながる

"反省"の先に成功なし。問題点はプラス思考で"改善"

本当のプラス思考人間とは、闇雲に前に進んでいくのではなく、危機管理能力にたけている人のことをいいます。

万が一のときは誰に相談すればよいか、どれくらいの損失が出たときに撤退するのかなど、あらゆる場面をシミュレーションして計画を立てていきます。

計画を実行に移す段階では、途中で何が起こっても最善を求め続けます。

そして実行中は、常に問題点のチェックをして、何をどう改善すればもっとよい結果がでるかを検討します

これをPDCAサイクルといいます。

Plan (計画)・Do (実行)・Check (評価)・Action (改善) の頭文字。 これを繰り返すことによって継続的な改善が行えるのです。

ここで大切なのは、問題点を分析、修正するのは、けっして反省ではないということです。

「あんなことをしなければよかった」ではマイナスの感情しか生みません。

改善とは「これからはこうしよう」というあくまでプラス思考から生まれるものです。

こうした危機管理ができてこそ成功の道はひらけていくわけです。

「辛い」ときこそラッキーと思う

苦しい経験を克服した達成感が、新たな挑戦につながる

トラブル大歓迎! マイナスはプラスに転ずる

人は誰でもさまざまな金銭トラブルに巻き込まれます。

普通なら、「何てツイてないんだ」「どうして自分だけがこんな目に遭わなければならないんだ」と思うでしょう。

ところが成功者たちは、まったく逆の反応を示します。

目の前の苦難が、自分を成長させてくれる材料に見えたり、逆にやる気が起きたりします

苦しい状況に快感を覚える、ある意味マゾ的な一面を持っています。

世界を動かす経営者の中には、マラソンやトライアスロンにハマっている人たちが多くいます。自らを苦しい状況に追いやるのに一番簡単な方法だからです。

なぜ彼らはそのように思えるのでしょう。脳は苦しい経験を克服したとき、その事実をしっかり覚えており、それが「自分はできた」という達成感になっています。

それが「自分はできる」という自信になり、新たな挑戦につながっていきます。

成功者はこの体験があるゆえに、マイナスをプラスに転じてお金を生んでしまうというわけです。 苦しみの先に快楽がある、という思考は、実体験で得られます。

苦しいときこそ口角を上げる

憂うつな気持ちを前向きに変えられる

笑顔とNo.1ポーズで困難を乗り切ろう

口角が上がっている人は幸せそうに見え、下がっている人は不幸に見えます。

これは過去の人生経験からくるものですが、逆も真なり。

何か憂うつなことが起きても、気持ちを切り替えて笑顔でいると、不思議と気分が前向きになってきます

これは言葉や動作も同じです。 何かプラスの出来事があったときに、ポーズをとってみてください。

人差し指を突き出し、天を指したり、両手をギュッと握りしめたり。これをNo.1ポーズといいます。サッカー選手がゴールを決めた後にするパフォーマンスのようなものと思ってください。

そして、やる気の出る言葉を決める。「飛翔」「歓喜」「進化」など、できるだけポジティブなものがよいでしょう。

そしてこれらの行動、言葉を脳に刷り込むのです。

プラス感情になる→No.1ポーズという認識を繰り返すうちに、やがて逆転して、No.1ポーズ→プラス感情になるという回路に変わります。

口角上げも同様で、苦しいときこそあえて口角を上げる。 すると、口角を上げる→プラス感情になるに転換するわけです。

“誰かのために”と思ってやる気スイッチON

飽くなき向上心が手に入る

他人のために行動すれば自分を超える力が出る

私たちの脳は、失敗を重ねる度に臆病になり、あきらめようとします。

ところが、たとえイメージ通りに成功を収めたとしても、進むことをやめようとします。これでよい、十分だと思ったとたんに、やる気を失ってしまうのです。

例えば一流アスリートが金メダルを取ったとたん、抜け殻のようになってしまうような状態。これをバーンアウト、燃え尽き症候群といいます。

お金持ちになるために努力をして、ある程度の結果が出たときに、ああ、とうとう自分はお金持ちになったな、と思ったとしたら、そこから先、さらなる努力はしなくなるということです。

ようするに、放っておくと、いずれにしてもやらなくなる方向に転じてしまう。

それでも、逆境でも成功でも、常に前進し続ける方法があります。 それは、自分のためではなく他人のためだと思うことです。

今よりお金を得ることで、自分ではなく他人を幸せにでき、喜んでもらえる。

その姿を見てただただうれしいと思える心を養います。そこに自分を超えた力がはじめて宿るのです

ツイている人を見つけたらすぐに近づいてみる

パワフルでエネルギッシュな人間になれる

ツキとお金を呼び込む真のプラス思考人間とは

一般的にプラス思考とは、何でもポジティブに考え、常に楽観的にリラックスしている状態だと思われています。

これは大きな間違い。こういう思考の人たちは「プラス思考勘違い」人間です。最悪の状況を想定せずに突っ走るのでは、決してよい結果はついてきません。

真のプラス思考人間は、まず危機管理をした上で最善を求めて行動します。

そして実行中は絶えず問題点をチェックしながら最後まで責任を持って結果を出す人です。常に成功するのは、偶然ツイているわけではありません。

自分がまだそこまでできないのであれば、ツイている人と付き合って勉強するべきです。

ただ、ツイている人はツイている人としか付き合いません。ツイている人に「お、この人なら」と思わせるためには、熱意を持った人間である必要があります。

この二つのパワーとエネルギーこそがツキや金運を呼び寄せるからです。

真のプラス思考人間の近くにいることができれば、きっとあなたも感化され、ツキを呼び込みやすくなるでしょう

稼いだら惜しまず隣の人に分ける

社会的成功と人間的成功、両方を手に入れる

他人に喜ばれなければお金がないのと同じ

人生の成功には2種類あります。 一つは社会的成功、もう一つは人間的成功です。

自分が裕福であることをいくら自慢しても、他人がそれを認めてくれなければ、社会的に豊かであるとはいえません。

社会的成功とは、お金がたくさんあるということだけではなく、いかに他人に喜びを与えることができる環境を持っているかです。

ただお金を貯め込むだけで、誰にも還元しない不幸な金持ちは本当の成功者とはいえません。

一方、人間的成功とは、人生の目的です。これは、あなたが自分と他人に、より大きな喜びを与える、ということに尽きます

ビジネスの世界では、社会的成功、つまり地位と富を得ることを人生の目的ととらえがちですが、それは間違いです。

また、社会を捨てた替わりに、自由を手に入れ幸せを感じている人がいるかもしれません。

ですがこの人には他人を幸せにする力がないのでこれもまた人間的成功とはいえません。

この社会的成功と、人間的成功の両方を手に入れてこそ、真の成功者といえます。

「不快」から「快」へ脳の振り子を操作する

ピンチを乗り越えればチャンスになる

プラス言葉、プラス動作・表情が不快を替える

いくらプラス思考で生きていても、必ず苦しい状況は訪れます。 そうしたときに普通の人は「不快」な気分になります。

それを「快」に持っていくことができれば、心が折れることなく、苦難を乗り越えることができます。

人の脳の一番表面にあるのが知性を司る大脳新皮質。それに覆われた中にある大脳辺縁系は感情脳とも呼ばれ、喜怒哀楽といった感情を司っています。

快・不快を判断しているのは、この感情脳の中にある扁桃核という部分です。ここが「不快」な情報を「快」と判断してくれればよいのです。

脳は、入力と出力でプログラミングされています。入力は見たり聞いたりした経験と、思ったことすべて。出力は自分の行動と口にする言葉です。

扁桃核は「快」と「不快」を判断する機能。この機能は、常に「入力」よりも「出力」を真実として扱う特徴を持っています。

プラスのイメージを持っていても、マイナスな言葉を吐いたら、扁桃核は不快と判断します。

ですから、マイナスの入力があっても、プラス言葉を発し、プラス動作・表情をしていれば、快のほうに振り子が振れるわけです。

「本能」に身を任せる

思わぬところからお金がやってくる

目標達成が人を幸せにする場面を想像しよう

目標を達成するには、それが日常の習慣のように、一日中そのことを追い求めてしまう意識をつくることです。

そして、将来達成したときに、そのことを誰かが喜んでくれたり、幸せになったりすることまで想像できたとしたら、目標達成に向かうその行動はその人の「本能」であるといえます。

「本能」とは、常に頭からそのことが消えないということ。

例えばサッカー選手がワールドカップの代表になったら、家に帰っても家族といてもサッカーのことが頭を離れることはないでしょう。

優秀な科学者や起業家もいろいろな問題や案件が常に頭の片隅にあります。

だからこそ、お風呂に入っているとき、散歩やジョギングをしているときなどに、突然新しいアイデアが生まれるのです。

このように、「本能」に身を任せることで、思わぬチャンスが巡ってくる確率は高くなります。

目標達成のためにお金が必要なのであれば、それもまた同時についてくるでしょう。

お金そのものを求めていては、お金はやってきません。

毎日3分間で脳の記憶を塗り替える

一日のスタートダッシュがうまくいく

「生きていてよかった」そんな根源的なツキを味わう

朝の脳のコンディションでその日一日は決まります。

そのためにまず行う儀式は、脳に肯定的な記憶を刷り込むことです。

たとえ前の日によくないことがあったとしても、それを引きずらず、よい記憶に塗り替えます。

何も仕事などの具体的な目標でなくてもかまいません。生きること、愛について、そのようなもっと根源的なものでよいのです。

「今日も無事に生きていける、なんてツイているのだろう」「家族が今一緒にいられるのが本当に幸せだ」など。

実際大災害などの大きな不幸を考えると、朝、普通に健康に起きられるだけでも幸福を感じることができるはずです。

そんな「ツキ」をゆっくりと噛みしめる時間を朝に持つ。すると、今日起こるだろうすてきな出来事が次々と浮かんできます。

そんな脳のセットアップが完了すれば、一日のスタートダッシュは完璧です。

運とお金はそんな生活に舞い降りてきます。

脳にお金持ちソフトをインストールする

金儲けは簡単で楽しいと思える

「お金持ち」OR「貧乏」と決めるのは自分

脳への条件づけ次第で、人はお金持ちにも貧乏にもなれます。

潜在意識の中に「貧乏」が条件づけられていると、いくらお金持ちになりたくても、いやでも貧乏になってしまいます。

これは一種の脳のクセといってもよいかもしれません。ではこのクセを治すにはどうしたらよいでしょう。

それは脳にインストールされている「いやでも貧乏になっていくソフト」を「いやでもお金持ちになってしまうソフト」に交換するだけです。

「お金は汚い」を、「お金はすばらしい、夢と理想の実現を助けてくれる手段だ」に。

「金儲けは難しい」を「金儲けは簡単で楽しい」に変換するのです。

特に、お金が夢をかなえる手段、という考え方は、多くのお金持ちに共通した思想です。

「世の中はお金だ」と思っている成功者はいません。もしいたとしてもそれさ一過性のもの、必ず破滅の道をたどります。

真の成功者こそお金の先にある豊かな未来に価値を見出しているのです。

「こうしたい」を「必ずこうする」に変える

目標達成の未来が見えてくる

計画、実行、評価、改善の繰り返しが根拠のある自信を生む

どんなに高い目標でも、無理そうな願望でも、まずは現在の自分の実力を無視して、それを達成、あるいはかなえられた自分をイメージします。

例えば子どもが「Jリーガーになりたい」などと言っているとき、それは本気で思っているので、根拠のない自信に満ちています。

最初はそれでよいのです。これを根拠のある自信に変えていくには、計画、実行、評価、改善の繰り返しが必要です。

計画、実行の先には実績が生まれ、願望に根拠が伴い始めます。

それでも、往々にして、願望と現実の間にはギャップがあるもの。

それを客観的にチェックして計画を修正していきます。反省をするのではなく、正しい分析を行うのです。

これを繰り返すうちに根拠のある自信が確信へと変わっていき、目標達成という予感が生まれ、望んだ未来が見えてきます。

自分勝手な脳をつくる

ポジティブな行動をとれる

脳をだまして、成功の道を突き進む

だいたいの人は、自分の実力を周囲と比較して生活しています。

もしも高額の年収がある人が近くにいてそれを追い抜かすことができたとしたら、その人はそれで満足し、努力をやめてしまうでしょう。

比較すべき対象は周りではなく、自分の目標イメージです。

現在の自分の立ち位置はいっさい無視して、自分勝手なイメージに向かって突き進む。

そこで大切なのが、「目標を達成してしまった」と思うことです。

例えば女性がダイエットをするのであれば、スレンダーな美しい水着姿でビーチを歩いている自分の姿などを想像します。

すると不思議なことに人間の脳は、それを信じてそのとおりに体に指令を出し始めるのです。

脳科学の観点からいうと、脳は実は過去と未来の区別ができていません。

過去のことだろうと未来のことだろうと、すでに成功しているというイメージを強く持つと、脳は簡単にだまされ、体にそのように行動させてしまうのです。

自分勝手な脳こそ、成功の立役者なのです。

「人の役に立っているか?」自分に問いかける

収入がぐんぐん上がる

使命感と責任感を持って常に“よりよく”

人は他人から求められることが多ければ多いほど、やりがいが湧き、それに応えられたときには喜びになります。

そして要求したほうも喜び、さらに仕事を任せたくなる。

そこに使命感や責任感が生まれ、そういう人には自然とそれに見合った収入が約束されます。

これと逆なのが、無責任な人。 仕事を人任せにして、リスクを避ける。

そうすると、能力はみるみる低下し、そのような人には誰も期待することもなく、おのずと収入も減っていきます。

元々は優秀な人でも、何かの理由で仕事を減らされたり、スポーツ選手であればスタメン落ちになったりすると、それまで張り詰めていた気持ちがゆるみ、同じく無責任な状態に陥ってしまうものです。

このように悪い方向に行かないためには、いつも自分を振り返ることです。

今自分は人のためになっているだろうか。もっとよくなるためにはどうすればいいだろう。

そう思うことで、常に貪欲に物事に取り組め、周りの人から求められ、お金にも求められるというものです。

常に脳のスイッチを「快」にしよう

お金を呼び込むとき、運、ツキがどうしても影響します。

たいていは、ツキがある人は延々とツキがあり、ない人はおもしろいようにない。

ツイていない人の脳は、ツイていない自分の未来を常に予知し、実現してしまうからです。

ツイている人の脳は、ツイている未来を予知しそのとおりに実現します。

両者の違いは、脳の中にある小さな部位「扁桃核」の状態によります。

「扁桃核」には、快・不快を判断する機能があります。

ここが「不快」と判断すると、自己防衛本能が働いて、恐れや不安などのマイナス感情が起き、よい未来像を描けなくなってしまうのです。

成功者の脳は、普通の人が絶望に陥るような状況でも「快」になれる能力を持っています。

では普通の人はそうなれないかといえば、そんなことはありません。

脳は自分の行動や自分が発した言葉を最も信じる器官です。

常にプラスの行動をし、プラスの言葉を発していれば、脳はだまされ、「快」にスイッチを入れます。

こうなればどんなピンチもチャンスに変えられるでしょう。

感謝した者が勝つ

「感謝した者が勝つ」は、運を呼び込む大原則です。 感謝とは、最強の心理エネルギーなのです。

むき出しの闘争心で頑張ってきて成功した人たちは、必ず、なぜ自分が成功したかを考えます。

そのとき「自分が頑張ったからだ」としか考えられない人は、それから先の成功は望めません。

「自分一人の力ではない、多くの人がたちのおかげだ」と思えた人だけが真の成功者の道を歩み始めます。

感謝を知った人は、もう自分だけのために闘おうとは思いません。

人々のため、社会のため。新たな闘争心は使命感に変化します。彼らこそ勝ち組の中の勝ち組といえるでしょう。

道徳的な話ばかりでなく、脳科学的にも、「感謝」をすると脳が「快」を示し、全身の自律神経やホルモンに変化が起きます。

脳内にドーパミンという物質があふれ、周りの事象がすばらしく感じられるようになるのです。

脳には2つのクセがあった

神経細胞が集まって構成された脳組織では、好きになる、理解するなどといった機能が生み出されますが、この機能を守るために第2段階の本能が生まれます。

それが、「自己保存」と「統一・一貫性」という2つの「脳のクセ」です。 前者は「脳は自分を守ろうとする」、後者は「脳は統一性、一貫性が保てなくなるような情報を避けようとする」ということ。自己保存は、「生きたい」という本能に根ざしたものでもあります。

2つのクセは、脳が発達するプロセスで獲得する、いってみれば後天的な本能で、とくに成長に伴って自我が芽生えると、より顕著に表れてきます。

「自己保存」は「生きていくために自分を守る」という意味で大変重要ですし、「統一・一貫性」は「正誤を判断する」「類似するものを区別する」「話の筋道を通す」といった、プラスの作用をもっています。しかしその半面、脳が間違いを犯したり、脳のパフォーマンスを落としたりする原因になることもあるので、注意が必要です。

非常にわかりやすいのが、「自分と反対の意見を言う人を嫌いになる」という反応です。冷静に考えれば、意見が違ったからといって、それを言う人のことまで嫌いになる理由はないはずです。

ところが、脳は自らの意見と異なるものを「統一・一貫性」からはずれるために拒否します。また「自己保存」が働くことによって自分を守ろうとするため、相手の意見を論破しようとすることさえあるのです。