為替とは、異なる国の通貨がどれくらいの価値を持っているかを示すものです。
為替市場は金利の動向に大きく影響されます。そのため、近年アメリカの金利が上がるにつれて円安が進みました。
どのようなメカニズムによって、金利が為替に影響を与えるのでしょうか?
アメリカの金利が高くて日本の金利が低いとき、より高い利回りを稼ぐために、アメリカの債券への投資の人気が高まります。
金利の低い円を売り、金利の高いドルを買うという動きが出てくることによって、為替市場は円安ドル高の状態になるのです。
アメリカの金利が上昇
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より利回りの高いアメリカ債券が人気に
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円が売られ、ドルが買われる
このしくみは外国債券への投資をするうえで重要なポイントです。
たとえば、アメリカ国債を保有しているときにアメリカが利上げを行うと、円安ドル高となって為替では儲かります。
しかしこのとき、債券の価格はどうでしょうか?
金利が低いときに買った債券よりも、金利が高いときに買った債券のほうが利回りがよいため、低金利時の債券を売ろうとしても、買ったときと同じ値段ではなかなか売れなくなります。
そして、何とか売るために債券の値段を下げて売ることに。こうなると、債券の価格は下がってしまっています。
つまり、金利が上がると為替では儲かりますが債券の価格は下がり、真逆の状態になります。
この状態だからこそプラスとマイナスの要素が補い合い、外国債券への投資の収益が安定するのです。
