目標を設定して、それを維持することがいかに重要か教えられることが多いかもしれませんが、目標維持を優先して、目標までのプロセスを二の次にするのは間違っています。
情熱は仕事の最中に感じるものであって、達成後に感じるものではありません。
ある有能な編集者の言葉があります。「志はあっても成功をつかめない作家の多くは、本を書きたいと思ってはいるものの、書くという作業そのものが嫌いなのだ」。
なかなか鋭い指摘です。
ひたすらゴールだけを見すえて、キャリアの行程を最終的な成功のための単なる手段としてしか考えないようでは、最終ゴールに到達するまでスタミナがもたないでしょう。
日々の仕事をこなし、失敗や困難にくじけずに進む原動力になってくれるのが情熱、ワクワクする気持ちです。
情熱は、目標達成までの道を邁進するように導いてくれます。
ビジネスで成功したいのなら、華やかな表舞台の仕事だけではなく、会議、出張、問題解決を図り、プレッシャーを受けながら厳しい決断をするなど、日々の業務に愛情を感じられるようでなければなりません。
その仕事内容に情熱を持てないのなら、他の仕事を探したほうがよいでしょう。
人は決して最終ゴールにたどりつくことはなく、それは企業も同様です。
例えば、ファストフードのチェーン店を経営していて、目標は今年中に新店舗を200軒オープンさせることだとしよう。
この目標は達成できるかもしれないが、200軒目をオープンする前に早くも次の課題が次々に頭に浮かんできているはずです。
新店舗の利益は上がるだろうか、新任のマネージャーはきちんと仕事ができるだろうかー目標を達成してものんびり味わっている時間がありません。
結局のところ、仕事というのは、明確なゴールラインを目標に走る短距離走というよりさ、距離表示を一つずつ通過しながら走り続けるマラソンのようなものです。
ゴールそのものが最終目標にはならないし、ゴールが情熱の代わりをしてくれることもありません。
⭐️ 日々の仕事にワクワクしないのなら、他の仕事を探したほうがよい。