不幸な人、うつ病の人は脳内のセロトニンが少ないことが知られています。
だからといって、物理的にセロトニンの量を増やせばその人がハッピーになるかといえば、一時的にうつの症状は改善されるかもしれませんが、本質的にはハッピーにならないのです。
本気でハッピーになりたければ、情報場を書き変える、つまり情報抽象度の高いところでハッピーになる必要があります。
誰もが、幸せについての自分なりの考え方をもっているはずです。
言い換えれば、「幸せの情報場」です。
たとえば、「家族がいることが幸せ」「恋人のいることが幸せ」「お金があることが幸せ」などでしょうか。
そうした情報場の因果関係があるために、物理空間で家族がいない自分、仕事がない自分、モテない自分、お金がない自分を不幸だと感じ、うつになってしまうのです。
この人をハッピーにする方法は二つあります。
一つは今ある情報場の因果関係に基づいて、物理場を直接変えることです。
たとえば、家族を見つけてあげたり、待遇のいい仕事を見つけてあげたり、彼女や彼氏を紹介したり、たくさんのお金をあげたりすることです。
しかし、物理場を直接変えるのは大変な労力がかかりますし、実現させるのは困難です。
どこまで満たせばいいのかもはっきりしません。
この人がもし「一億円ないとハッピーじゃない」と思い込んでいれば、100万円や1000万円あげたところで幸せになりません。
そこで、二つ目の方法です。
幸せに関する情報場そのものを書き換えてしまうのです。
たとえば、「恋人がいないと誰にも束縛されずに複数の異性と付き合えるから幸せ」「これから新しい魅力的な恋人と出会うチャンスがあるから幸せ」「自分の好きなように時間が使えるから幸せ」というように考えれば、現状は「不幸な境遇」ではなく、むしろ「幸せな境遇」になります。
またさらに、「恋人がいるかいないかは、まったく関係ない。自分の決めた夢に向かって自由に生きることが本当の幸せだ」などと、より抽象度の高い幸せの概念を情報場に書き込むことができれば、その人は、現状のなかにそれまで見えなかった幸せの兆しを発見することができるでしょう。
その結果、幸福感を得て、うつ病から脱却できる可能性もあるのです。
情報場の場の因果関係を正しくかつ自由自在に見ることができれば、情報空間を自由自在に書き換えることができ、自分や世界のあり方を自由自在にコントロールすることができます。
また、より大きな影響力を物理空間に与えようと思うのなら、できるだけ抽象度の高い情報場に仕掛けることがポイントです。
情報場の抽象度が高ければ高いほど、物理空間に働くエネルギーはより強く、より広範になります。
たとえば、仏教やキリスト教などの世界宗教を考えてみてください。
「釈迦の教え」「キリストの教え」という情報場は非常に抽象度が高く、だからこそ何千年にもわたって全世界の人々に影響を与えているのであり、その教えに触れた人々のなかには人生観・生命観の根本を書き変えられるような強烈な体験をする人もいます。
釈迦やキリストの教えに触れることで、絶望の淵に立っていた人が生きる希望を見つけたり、今までとはまったく違う新しい生き方ができるようになるのも、彼らの教えの抽象度の高さゆえ、物理空間へ働くエネルギーの大きさゆえなのです。
自分や世界を劇的に変えたければ、より高い抽象度で情報場の因果関係をコントロールすればいいのです。
ただ、問題が一つあります。
抽象度が高くなるほど、臨場感は弱まり、リアリティも薄れます。 そうなると、情報場をコントロールすることが難しくなります。
