自分から変化を起こす気がなければ、現状を脱却し、目標に向かうことはできません。
新しい何かを手に入れたければ、新しい挑戦に着手するしかないです。
オーストリアの精神科医、心理学者で「夜と霧」の著者、ヴィクトール・フランクルは、「もはや状況を変えようがなくなったとき、人は自らを変えなければならなくなる」と考えました。
未来を切り開く「鍵」はあなたの手の中にあります。
しかし、性急な決断や行動は百害あって一利なしで、タイミングを見計らう必要があります。
成功の代償は安くはないが、払う価値は十分ある
若いうちほど手放すものは少なくてすみます。しかし人生の階段を上り、それなりにいろいろなものを手に入れると、代償は高くつくことになります。
「成功すれば、そのたびに次の、より困難な問題への入場券を買うことになる」
成功にまつわる危険の一つは、人の言うことに耳を貸さなくなることです。
もし成長し、学び続けたいなら、犠牲を払うことを恐れてはなりません
何かを得るためには、人生の一部を手放さねばなりません。
しかし、これ以上は譲れないという一線を引いておくことも大切です。
“転機”での選択をしくじらない「絶対的基準」
自分だけの “トレードオフの基準”をつくるときに役立つ事例五つ
①「今日の安定」より「明日の可能性」
医師で、作家でもあるジョージ・W・クレインは、「仕事自体に未来はない。未来はその仕事をしている人の中にある」と言います。
「各人が人間的成長に真剣に取り組むこと以外に、職業の安定性はない」と言う人もいます。 それがリスクを恐れないことで必ず得られる恩恵です。
②「短期的な満足感」より「長期的な成長」
オペラ歌手のビバリー・シルズの「行く価値のある場所への近道はない」という言葉の通り、すぐ手に入る満足感と、個人としての成長は相入れないものです。
成長と成功の敵は、その場で得られる満足感だと言えます。
③「奔放な人生」より「健全な人生」
現代人には、映画スターや人気歌手を偶像化し、贅沢な豪邸や旅行をうらやましがり、いつかは宝くじを当てて、そういう奔放な生活を送りたいと夢想する風潮があります。
しかし、その多くは幻想でしかないです。
健全な人生とは、どのような人生なのか。
リチャード・J・ライダーとディビッド・A・サピーロは、「人生に必要な荷物 いらない荷物」の中で、健全な人生の過ごし方とは、「自分が生きるべき場所で生き、愛する人たちと共に暮らし、目的意識を持って、ふさわしい仕事をする」ことだと言っています。
ノーベル平和賞を受賞した医師、アルベルト・シュバイツァー博士の「成功するための大切な秘訣は、決して自分を消耗させないことだ」
人生に余裕を持たせたいなら、心がけてほしいこと
・がむしゃらに働くのではなく、賢く働くために仕事を人に任せる。
・一番うまくできることをやり、他はやらない。
・スケジュールは自分で決める。さもないと、他の人に振り回される。
・好きなことをやれば、エネルギーが湧く。
・気の合う人と一緒に働けば、エネルギーを消耗しないで済む。
その上で、目的意識を持って、適切な場所で、しかるべき人たちと一緒に仕事をすれば、あなたは健全な人生を生きていることになります。
④「安全かどうか」より「価値があるか」
安心を人生の目標にしている人は多いです。しかし、安全性を尺度にして進歩の程度を測るのは賢いやり方とは思えません。
むしろ重要性を尺度にするべきです。
「重要性」に関わってくるのは、「いかに世の中に影響を与えたか」ということです。
歴史上の偉大な人物は、どれだけ稼いで、どんな成果を上げたかによってではなく、命をかけて何を成し遂げたかによって歴史に名を残しました。
すべての犠牲は、「本当の自分」になるための挑戦です。
⑤「量」より「効率」
・リーダーと組織の価値を高めるために努力する。
・協力関係を尊重し、追求する。
・資源と知識を独り占めにせず、みんなと分かち合う
・誰の手柄になるかは気にしない
・自分のための資源を貯め込む貯水池ではなく、みんなに助けを届ける川になる
この五つのことを実践すれば、掛け算式に成長できます。
自分の才能を発揮するには、いつでもリスクを引き受ける用意をしておきましょう。
イギリスの作家ジェームズ・アレンは言います。 「わずかなことしか達成できない人は、払う犠牲もわずかである。大きなことを達成する人は、払う犠牲も大きい」